投資の教科書

第1章 1/6 投資とトレードは何が違う?|初心者が最初に知っておきたい目的と時間軸

第1章 1/6|投資・FXの超基礎

投資とトレードは何が違う?
初心者が最初に知っておきたい「目的」と「時間軸」

同じ「お金を増やす」行動でも、投資とトレードでは考え方も、見るものも、判断の仕方も変わります。

第0章では、トレードで大切なのは未来を当てることではなく、「方向・タイミング・ルールを確認すること」だとお話ししました。

ここから第1章では、実際に相場を学ぶうえで必要になる基本的な言葉や仕組みを、一つずつ整理していきます。

最初のテーマは、「投資」と「トレード」の違いです。

どちらも株や為替などを使って資産を増やすことを目的としますが、実は考え方はかなり違います。

投資とトレードは同じものではない

ニュースなどでは「株式投資」「FX投資」「デイトレード」など、いろいろな言葉が使われます。

そのため初心者の方は、全部まとめて「投資」だと思ってしまうことがあります。

しかし学習するときは、まず投資とトレードを分けて考えると、とても分かりやすくなります。

投資

企業や資産の将来性・成長・価値などを考え、比較的長い時間をかけて資産を育てていく考え方です。

例:長期株式投資・積立投資など

トレード

価格の値動きを利用して、決められた条件やタイミングで売買する考え方です。

例:デイトレード・スイングトレード・FXなど

どちらが正しい、という話ではありません 大切なのは、自分が何を目的として売買しているのかを理解することです。

大きな違いは「時間軸」

投資とトレードを分ける一番分かりやすいポイントが、どのくらいの期間で考えるのかです。

スタイル期間のイメージ主に見るもの
長期投資数年〜10年以上企業業績・成長性・配当・経済環境
中期投資数か月〜数年業績・テーマ・長期チャート
スイングトレード数日〜数週間トレンド・チャート・材料
デイトレード数分〜1日方向・出来高・VWAP・タイミング
短期FX数分〜数日チャート・金利・経済指標・通貨の強弱

例えば、10年先を考えて株を買う人と、今日の値動きだけを利用してデイトレードする人では、同じ銘柄を見ていたとしても見ている世界が違います。

同じ株でも判断は変わる

例えば、ある企業の株価が今日大きく下落していたとします。

デイトレーダーであれば、

売りの勢いは強いか
出来高は増えているか
VWAPより上か下か
上位足と下位足の方向は一致しているか

といったことを確認します。

一方、長期投資家であれば、今日の下落だけではなく、

会社の業績は悪化しているのか
長期的な成長性は変わったのか
配当や財務状態に問題はないか
株価は割高なのか割安なのか

という見方をするでしょう。

同じ「株価下落」でも意味は違う

デイトレでは「今日の売り圧力」が重要。

長期投資では「企業価値そのものが変わったのか」が重要です。

トレードは値動きを利用する

トレードでは、「この会社は10年後に成長するだろうか?」ということよりも、今の価格がどちらへ動いているのかを重視します。

大きな流れを確認する
小さな流れを確認する
タイミングを確認する
ルールが揃っているか確認する

ここで第0章で学んだ考え方がつながります。

トレードは「当てる」ゲームではありません 条件が揃ったところを確認して参加する。
これがTurning Pointで大切にしている基本的な考え方です。

「投資家」と「トレーダー」は考えることが違う

例えば株価が大きく下がったとき、初心者の方はよく、

「こんなに下がったのだから、そろそろ上がるだろう」

と考えてしまいます。

しかし、これは投資なのかトレードなのかが曖昧になっている状態です。

長期投資なら、企業価値を分析したうえで「安くなったから買う」という判断もあります。

しかし短期トレードでは、価格が下落している最中に理由もなく買えば、さらに下落する可能性があります。

つまり、

「安いから買う」だけでは判断できない

長期投資:企業価値に対して本当に安いのか?

トレード:下落が止まり、買い条件が揃ったのか?

という違いがあります。

まず「自分は何をしているのか」を決める

相場で迷いやすい人ほど、売買する前に自分の目的を決めておくことが大切です。

長期的に資産を育てたいのか
数日〜数週間の値動きを狙うのか
その日の値動きを狙うのか
株なのか、FXなのか

これが決まれば、見るチャートや使うルールも自然に変わってきます。

目的が違えば「正解」も変わる

相場ではよく、

「この銘柄は買いですか?」

「ドル円は上がりますか?」

という質問があります。

しかし本来は、それだけでは答えられません。

なぜなら、

いつまで持つのか
どの時間足を見るのか
どんなルールで売買するのか

によって判断がまったく変わるからです。

1分後の値動きを狙う人と、10年後の成長を考える人に、同じ答えはありません。

「何を買うか」の前に「何のために買うか」 目的と時間軸を決めることが、相場を学ぶ最初の一歩です。

初心者はまず言葉を整理すればいい

ここで大切なのは、難しいことを全部覚えることではありません。

まずは、

投資=比較的長い時間をかけて資産を育てる
トレード=価格の値動きを利用する
時間軸によって見るものが変わる

この3つが分かれば十分です。

これからの記事で、一つずつ知識を積み上げていきましょう。

まとめ

投資とトレードは、同じ金融商品を扱っていても考え方が違います。

投資は、企業や資産の価値・成長を見ながら比較的長い期間で資産を育てていく考え方。

トレードは、価格の値動きを利用し、決めた条件やタイミングで売買する考え方です。

そして一番大切なのは、

「自分は今、投資をしているのか、トレードをしているのか」

を明確にすることです。

目的が決まれば、見るものが決まります。

見るものが決まれば、判断も整理しやすくなります。

相場を学ぶときは、焦って難しいテクニックを覚える必要はありません。

まずは基本を一つずつ確認する。

それが、迷わないトレードへの第一歩です。

※本記事は投資・トレードの基礎知識を学ぶための教育目的の内容です。特定の金融商品への投資や売買を推奨するものではありません。実際の取引は、ご自身の判断と責任で行ってください。

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