投資の教科書

第1章 2/6「FXとは何?|なぜ『円を売ってドルを買う』のか」

第1章 2/6|投資・FXの超基礎

FXとは何?
なぜ「円を売ってドルを買う」のか

FXは難しく見えますが、基本はとてもシンプルです。「2つの通貨を交換する取引」だと考えると理解しやすくなります。

前回は、「投資」と「トレード」の違いについてお話ししました。

今回からは、FXの基本的な仕組みに入っていきます。

FXという言葉を聞くと、

「ドル円って何?」
「円を売るってどういうこと?」
「買うだけじゃなく売りからも始められるの?」

と疑問に思う方も多いと思います。

でも、まずは難しく考える必要はありません。

FXは「ある通貨を売って、別の通貨を買う取引」です。

FXとは「Foreign Exchange」のこと

FXは「Foreign Exchange」の略で、日本語では外国為替証拠金取引と呼ばれます。

少し難しい名前ですが、基本的な考え方はとてもシンプルです。

FX=通貨と通貨を交換する取引 ドルと円、ユーロとドルなど、2つの通貨の価値の変化を利用して売買します。

例えば海外旅行へ行くとき、日本円をドルに両替することがあります。

これも広い意味では「円を売ってドルを買う」という行動です。

FXでは、この通貨同士の交換レートが変化することを利用します。

「ドル円」とは何を表しているのか

FXでは、2つの通貨をセットで表示します。

例えば、

USD / JPY
= 155.00

これは、

1ドル=155円 という意味です。

USDはアメリカドル、JPYは日本円を表しています。

つまり、USD/JPYは「ドルを円で見た価格」です。

1ドルを買うために155円必要なら、ドル円は155円ということになります。

なぜ「円を売ってドルを買う」のか

ここがFX初心者の方が最初につまずきやすいところです。

ドル円を「買う」という場合、実際には2つのことを同時に行っています。

日本円を売る
↓
そのお金でドルを買う

つまり、

USD/JPYを買う ドルを買う + 円を売る

ということです。

ドル円が上がるとはどういうこと?

例えばドル円が、

155円 → 160円

になったとします。

これは、1ドルを買うために必要な日本円が155円から160円に増えたということです。

つまり、

ドルの価値が相対的に強くなる
↓
円の価値が相対的に弱くなる
↓
ドル円が上昇する

一般的にはこの状態を「ドル高・円安」と呼びます。

ドル円が下がるとはどういうこと?

反対に、ドル円が、

155円 → 150円

になった場合はどうでしょうか。

今まで1ドルを買うのに155円必要だったものが、150円で買えるようになっています。

ドルの価値が相対的に弱くなる
↓
円の価値が相対的に強くなる
↓
ドル円が下落する

この状態は一般的に「ドル安・円高」と呼ばれます。

FXは「どちらが強いか」を見る

ここまで分かると、FXの見方が少し変わってきます。

FXは「ドルだけを見る市場」ではありません。

2つの通貨の強さを比較している市場です。

ドルが強い・円が弱い

USD/JPYは上昇しやすくなります。

ドル高・円安

ドルが弱い・円が強い

USD/JPYは下落しやすくなります。

ドル安・円高

つまり、「ドルが上がるか?」だけでなく、

「ドルと円では、どちらがより強いのか?」

を見ることが大切です。

通貨ペアはドル円だけではない

FXには、ドル円以外にもたくさんの通貨ペアがあります。

通貨ペア意味
USD/JPY米ドル/日本円
EUR/USDユーロ/米ドル
GBP/USD英ポンド/米ドル
EUR/JPYユーロ/日本円
AUD/JPY豪ドル/日本円

基本はどれも同じです。

左側の通貨を買い、右側の通貨を売る。

これが通貨ペアを「買う」という意味です。

左側と右側には名前がある

FXでは、通貨ペアの左側と右側にそれぞれ名前があります。

左側:基軸通貨

USD/JPYならUSD(ドル)です。

右側:決済通貨

USD/JPYならJPY(円)です。

難しく感じる場合は、最初から言葉を完全に覚える必要はありません。

まずは、

左を買って、右を売る これだけ覚えておけば十分です。

なぜFXは「売り」からも始められるの?

株式投資では、一般的に「買ってから売る」というイメージが強いと思います。

しかしFXでは、最初から売りで取引を始めることもできます。

例えばドル円が下がると考えた場合、

ドルを売る
↓
円を買う
↓
USD/JPYを売る

という取引になります。

これによって、上昇局面だけでなく、下落局面でも売買の機会があります。

FXの特徴

上がる方向だけを見る必要はありません。

上昇なら買い、下落なら売り。

どちらの方向にも取引できるのがFXの特徴の一つです。

何がドル円を動かしているのか

では、なぜドル円は毎日動いているのでしょうか。

理由は一つではありません。

✓米国と日本の金利
✓経済指標
✓中央銀行の金融政策
✓景気の強さ
✓株式市場の動き
✓地政学リスク
✓市場参加者の売買

さまざまな材料を世界中の参加者が判断し、その結果としてドルと円のバランスが変化します。

その変化がチャートに表れています。

初心者は最初から全部予想しなくていい

ここで、第0章で学んだ考え方がまた重要になります。

FXを始めると、

「明日はドル円が上がるのか?」

「雇用統計でどちらへ動くのか?」

と未来を当てたくなります。

しかし、最初から全部を予想する必要はありません。

ドルと円の関係を知る
↓
チャートの方向を見る
↓
動きが出たことを確認する
↓
ルールが揃ったら判断する
FXも「予想」ではなく「確認」 経済の未来を完璧に当てることより、今どちらの通貨が強いのかを確認することから始めましょう。

今日覚えてほしいのは4つだけ

①FXは2つの通貨を交換する取引
②USD/JPYはドルと円の組み合わせ
③ドル円を買う=ドルを買って円を売る
④FXでは買いだけでなく売りからも始められる

まずはこの4つが理解できれば十分です。

細かい専門用語は、これから少しずつ覚えていきましょう。

まとめ

FXは難しい仕組みに見えるかもしれませんが、基本はシンプルです。

「ある通貨を売って、別の通貨を買う」

これがFXです。

ドル円を買うということは、

ドルを買って円を売る。

ドル円を売るということは、

ドルを売って円を買う。

そしてFXでは、片方の通貨だけを見るのではなく、2つの通貨の強さを比較することが重要です。

難しい分析を始める前に、まずはこの基本的な仕組みを理解しておきましょう。

次回は、FXの大きな特徴でもある「買い」と「売り」について、さらに詳しく見ていきます。

※本記事はFX・投資の基礎知識を学ぶための教育目的の内容です。特定の通貨や金融商品への投資・売買を推奨するものではありません。実際の取引は、ご自身の判断と責任で行ってください。

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